07 Junインドへの旅 その18:舞踏とチベットのミスコン

6月7日、日曜日。

朝、ゲストハウスの部屋から出ると、廊下に見たことのある青年がいる。
「あれ?どうしたの?」
「ああ、Conniferからこっちに移動してきた。」
話している内に誰だか思い出した。
近くのアイアンガー・ヨガセンターで一週間のコースをとっていたDJというインド人の青年で、Conniferでの朝食で一緒になった
ことがあった。
「僕、Dhananjay。DJって呼んで。そういえば、今日Butoh(舞踏)の公演があると聞いたんだけれど情報知ってる?」
「いや、知らないけれど、知り合いに聞けば分かるかも。なんか分かったら連絡しようか?」
そう言えば、何人かの友人に「舞踏を観にいくといいよ」と言われていた。
そんなこんなでDJと電話番号を交換した。なんと彼も私と同じの携帯、Nexus5を持っていて一気に親近感が沸いた。

その後、私は何人かに「明日もおいでよ」と言われていたので、撤収作業中のhillhacksに行ってランチを食べることにした。
hillhacksはネット環境が良いので舞踏の公演について情報を得ることに成功した。
約束通りDJにメッセージを送ると、「ありがとう。多分行けると思う」と連絡が入った。
場所はJogiwara RoadのBoonboon cafeの横。
Boonboon cafeの場所はよく分からないけれど、Jogiwara RoadはMcLeod Ganjの賑わっている通り。
歩いて余裕で行けそうだなと思って他に予定はなかったのでぼちぼち出かけることにした。
途中、hillhacksで見かけた青年にバッタリ会う。聞けば彼の名はPrabu。
「今からButohを観にいくんだ」と話すと、「おれもそっち方向だから連れて行ってあげるよ」と彼。
なんとラッキーなんだろう!
インドに来てからはこういうことは日常茶飯事。
どこかに行きたいと思うと救いの手が現れて情報を得たり、どうにかして辿り着けるのだ。
そんな訳でネットがあまりつながらなくても何とかなる。
PrabuはLower Dharamsala(McLeod Ganjから下に1時間下った街)の出身でButohの公演を何度か観た経験があるらしい。
「久しぶりにおれもButohを観ようかな」と彼。

Prabuと歩くこと30分以上経過。
「あれ?もっと下るの?」McLeod Ganjの街はとっくに過ぎ、さらにどんどん山を下って行っても一行にそれらしき建物が出てこない。
「ああ、あと15分ぐらいかな」ゲゲ!私の予想より遥に遠いい!
なんだかんだで公演開始の30分ほど早く到着したので会場の近くにあるCafe Illiteratiでお茶をすることになった。

IMG_0067カフェ一面からヒマラヤ山麓の絶景を観ることができる最高のロケーション。
そうこうしている内にDJも到着した。
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そしてここが舞踏の公演が開催されたSubbody Resonance Butoh Himalaya
Rhizome Leeという芸名で活動する日本人の男性が主宰する舞踏の学校。
特にヨーロッパ系の人たちに人気があるようで、彼の教えを受けるためにダラムサラに来る人もいれば、
たまたま旅の途中でこの学校のことを知って学んでいる人も多いらしい。
私は生まれて初めて生で舞踏を観たので色々な意味で衝撃を受けた。
いわゆる「ダンス」とは違い、とても抽象的なので好みが分かれるところだと思う。
私は自分は踊ることはないと思うけれど、インスピレーションをもらうのには良いかもしれないと思った。

裏庭でも公演をすることがあるらしく、一面に石段の客席が設けられている ↓

IMG_00681階部分は円形のステージで、外から観るとこんな感じ。

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Cafe Illiteratiと同じ、絶景を望める場所。
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なんと、プールもあって、この中で公演をすることもあるらしい。

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舞台鑑賞後に話し込むDJ(左)とPrabu ↓
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辺りが暗くなって来たので家路につくことにした。
DJが同じゲストハウスなので、長い帰路も安心して戻ることができた。
尚且つ、DJは色々な地元の人に聞き出して山の中の近道から来たらしく、来るときに比べて早く街に着いた。
戻る道中も、「あれ?ここからどう行くんだ?」と思ったら、すぐに近くに歩いている人に話して道を案内してもらっていた。
日本でこういう状況だと、「すみません。○○に行きたいんですが、どうやって行くか分かりますか?あ、ありがとうございます」という感じだけど、
DJはいつも一言、二言、「○○ってこっち?」程度の事しか言わないみたいで、やりとりが非常に早い。
こういう時、ヒンズー語を話せるとすごく楽なんだろうな~と思う。

何はともあれ、DJのおかげで無事山の中の近道を通ってMcLeod Ganjに到着。
チベット僧侶たちがATM待ちをしている様子がなんだかミスマッチで思わず撮影。
現地人に聞いて分かったのだが、チベットの僧侶たちは政府から手当てをもらっていて普通に銀行口座もあるし、そのお金で日用品を買ったり、レストランで食事をしたり、旅に出たりもするそうだ。
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途中Tibetan Institute of Performing Arts (TIPA)にやけに人が集まっていたので寄ってみることにした。
そういえば、この日はチベット人コミュニティーによるミスコンテストが開催される日だったことを思い出した。
チケットを買って入場すると特設のステージとキャットウォークの周りはすごい人混みで大盛上がり。
丁度、出場者のチベット人の女の子が踊っていた。

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ドレスを着た出場者たち。
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その後、ミュージシャンやダンサーによるライブパフォーマンス。
その時の写真はないけれど、とにかくすごい盛り上がりを見せていた。
チベット人のコミュニティーとは言え、ここはインドなので、音楽のジャンルはインドのポップスからネパールの歌謡曲(DJいわく)など、様々だった。
近くでステージ鑑賞をするチベットの若者たちも一緒になって歌ったりしていて、この人たちは一体何か国語を話せるんだ!? と驚いた。

ミスコンに出場したのはこの3人 ↓
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審査員は二人。なんとそのうちの一人はMonikaだったので驚いた。
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スピーチの審査ではその場で審査員が尋ねた質問に対して1~2分ほどの英語によるスピーチをするのだが、三人共上手に答えていた。
二つしか覚えていないけれど、
「チベット文化を保全するためにあなたができることは?」
「あなたが尊敬する人は誰?」
という質問が出されていた。
後者の質問に対しては「母」という答えの後、「ダライ・ラマ法王です」、と答え、直後に会場は大いに盛り上がった。

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このミスコンを通してチベット人コミュニティーを垣間見ることができた気がする。
自由を求めて生まれた地を離れたチベット人たちが、インドでこうして独自の文化を保ちつつ、コミュニティーが盛り上がるイベントを催している様子は無条件に応援したくなった。

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